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旧ソ連・ロシアの軍事・安全保障情報 yu_tan62★yahoo.co.jp
by Nuclear_blue1989
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A New Way to Fly
PAK-FA(前線航空軍向け将来型航空機コンプレクス)の名で2002年から開発が進められていた第五世代戦闘機の試作機T-50が、今日、極東のコムソモリスク=ナ=アムーレ航空機工場(KnAAPO)で初の飛行試験に成功した。



国家の解体という苦境を乗り越えて、これだけのものを作り上げたロシアの航空技術者たちに、まずはお祝いを申し上げたい。

PAK-FAそのものいついて依然として分からないところだらけだが、筆者・・・じゃなくて、生き別れの兄の鹿内誠が『エアワールド』誌に書いた記事との比較から、とりあえず以下の諸点を指摘できよう。

★機体の全体的構成は、PAK-FAのエンジンを担当するサトゥルン社が一時期、サイトに掲載したCGに類似
★特に、①垂直尾翼が比較的小さいこと、②水平尾翼が主翼と同じ高さに設置され、しかも主翼後縁に喰いこんでいること、③エンジンは三次元式ノズルであること、の三点が挙げられる。これは、縦および方向の制御を(動翼ではなく)ノズルの動きで制御しようとしてるのではないかと考えられる※
★ただし、垂直尾翼は、サトゥルンの想像図よりは大きい。ストレーキ先端付近の形状も異なっている

※②はF-22でも採用されている方式で、水平尾翼をエレベーターではなくエルロンとして使用し、縦の制御は二次元ノズルで行っている。ただし、方向制御は依然として垂直尾翼に頼っている。

このほかの注目点としては、週刊オブイェクトのJSF氏が指摘しているように、エアインテイクがF-22と同様のダイバータ型になっていることがあげられる。
また、キャノピーが分割型なのは、第五世代戦闘機としてはやや古臭い印象は否めない。しかもよく見るとキャノピー上面にまで分割線が入っている上、コーティングもされていないことから、キャノピー廻りは暫定的な形状の可能性も。ただし、日本の心神のように既存機からの流用というわけでもなさそうなので、そこが不可解と言えば不可解だ。

さらにシア・クァンファ氏が指摘しているように、今回飛行した機体の前脚はダブル・タイヤになっている。
ただし、これが艦載化まで見据えたものなのか、単にPAK-FAの重量を支えるためになっているのかまでは現時点ではわからない。

筆者独自の気づきの点としては以下の通り。
前回のエントリでは、機体の5か所に統合型レーダー・アンテナを搭載する野の情報をお伝えした。今回初飛行した試作機はレーダーを搭載しないとのことだが、その割には機首のレドームが大きいことや、テストパイロットのボグダン氏が初飛行後にコクピットから降りてくる映像にチーク・アンテナの取り付け箇所ではないかと思われるアクセスパネル(訂正:空中給油プローブの格納扉であった由)が映っていることからして、いずれレーダーを実装しての試験も開始されるのではないか。

また、機体上面からの映像を見ると、かなり幅が広く、エンジンの外側にも何かありそうな感じである。

もしかすると、このあたりがウェポンベイなのだろうか。
訂正:あとからリリースされた真下からの写真を見ると、ウェポンベイは胴体内にある模様。
しかしあの薄っぺらい胴体に燃料タンクまで入れることを考えると、大型ウェポンが入るかどうか心配ではある。ストレーキが大きいのは燃料タンクとしての役割も兼ねているからであろうか。

さらに機体下面はF-14やSu-27のようなトンネル状になっているが、ステルス性にどの程度の影響を及ぼすか、興味深いところだ(インドのSu-30MKIはこの空間をへウェポンベイで埋めてツライチにしてしまい、ステルス性向上を図る計画)。


いずれにせよ、今回初飛行したT-50は、本格的な量産型に至るまでの試作機として位置付けられており、最終的な形態ではない。
映像に出てくる姿がどことなく垢ぬけない感があるのも、実地試験からの十分なフィードバックを得ていないためとも考えられる(実際、Su-27の原型機T-10や、F-22の原型機YF-22は量産型とはかなり異なった機体であった)。
PAK-FAが最終的にいかなる姿になるかを判断するには、もう少し時間が必要であるようだ。


註:今回のタイトルは、敬愛する椎名林檎女史の"A NewWay to Fly"(『丸の内サディスティック』の原型となった英語曲)より。

追記
今回初飛行したPAK-FAのエンジンは、AL-31F系統のAL-41F1Aと見られていたが、実は実用型に想定されていたAL-41Fであった由。
また、その前日には(訂正:21日でした)、リペツクのSu-27SMがAL-41F1をつけて初の飛行試験に成功していた。翌日のPAK-FA初飛行を睨んでのことであろう。
しかし、こういう新型エンジンというのは、フライングテストベッド(今回で言えばリペツクのSu-27SM)で十分な運転試験をしてから新型機に積むのが普通なのではないだろうか。
前日に1回試験したりでいきなり新型機の初飛行に新型エンジンを積むのでは、やや「ぶっつけ本番」感があって不安である。

追記2
高名なモッサリ先生による空力的観点からの考察。大変参考になりました。
by nuclear_blue1989 | 2010-01-30 05:13 | ★PAk-FA
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